いがいと!卵どすえ!【わたしが思う #いがいと福知山 vol2】
福知山の人が誰も話題にしない。
けれど、福知山にはめっぽううまいものがある。
それは卵です。
「卵どすえ」という大江の卵。
筆者は4年前に東京から福知山へ越してきたのですが、あまりのうまさに腰を抜かしました。
とにかく、赤い。
そして、濃厚。
卵かけごはんにするだけで、もうごちそう。
朝からテンションがあがります。
この卵は飲食店界隈では有名なようで、福知山の名店「柳町」でも使用されています。
「柳町」は鴨すきで有名な「鳥名子」の姉妹店。いつもたくさんのお客さんでにぎわっているこのお店のランチ名物は、「卵どすえ」を使った親子丼です。人気なので、営業時間中でも売り切れていることもあります。
「卵どすえ」を使った柳町の親子丼。飲み物のようにスルスルと食べられるので、5分で飲み干し・・・いや、完食しちゃいます。
そんなスーパー美味な卵が、ここ福知山ではふつうのスーパーで売られています。
これまた福知山(北近畿)で一大勢力を誇っているさとうグループのスーパー「フレッシュバザール」では常にど真ん中で山積みに。
値段は10個で224円(筆者購入当時)。
調べたところ、2022年9月時点での卵の平均価格は231円/10個(Lサイズ)だそう。(小売物価化統計調査による価格推移より)
そう、こんなにうまい卵が、まったくふつうの値段で売られているのです。
福知山、おそろしい街…。
信じられないレベルで美味しい卵が福知山では毎日当たり前のように食べられるので、自分の中の卵ハードルがあがってしまうのが弊害です。
福知山外の、ちょっと有名な卵料理屋さんに行っても、正直、満足できなくなってしまいました。
いずれ福知山からでたときに「卵どすえ」なしでやっていけるか、今から心配です。
福知山以外では、手に入らないのか?
調べてみました。
ありました。ふるさと納税に。
『卵どすえ』1箱(80個)。
80個…。
いや、多すぎん?
それにしても、なぜ、こんなにうまい卵がなんの話題にもなってないのか。
私が観光大使だったら「明智光秀のまち」ではなく「卵のまち」として売り出すところです。
ところが、「卵のまち」はおろか、卵や卵の加工品が推されている様子もありません。
市の観光情報WEBサイトによると、福知山は「肉とスイーツのまち」。
たまごの「た」の字もない。
なぜなのか。それはきっと卵が「もはや当たり前のものとして日常に溶け込んでしまっているから」ではないでしょうか。
福知山出身のある人が言ってました。
「福知山にはコレといったものが何もない。でも、俺たちは何かある街に住みたいわけじゃない」
たしかに、観光スポット的な名所って、地元の人はいがいと!行かなかったりします。
筆者は東京出身ですが、東京タワーに行ったことは一回しかありません。
住んでいてうれしいことって、「いがいと」溶け込んでいて気づかないようなことなのかもしれません。
「○○がある!」そんな街もたしかに素敵です。
でも、全く話題にならないぐらい溶け込んでいる、ちょっと素敵なものがある。
そんな街がいがいと、居心地がいい街なのではないでしょうか。
#わたしが思う #いがいと福知山